当院の治療内容
腎不全が進行して腎機能が10%未満に低下するか、クレアチニン(※)の検査値が8.0mg/dlを超えると、人工透析や腎臓移植が必要になります。透析治療には、腹膜透析(PD)と血液透析(HD)の2種類があります。
※腎臓でろ過される老廃物の1つ。体内に再吸収されずに、尿中に排泄されるため、腎機能の測定に使用されます。
血液透析(HD・HDF)
体内の血液を取り出して、ダイアライザーと呼ばれる透析器(人工膜)を通すことにより、老廃物や余分な水分を取り除いて血液をきれいにしてから、再び体内に戻す方法です。血液をダイアライザーに送るために、手術で腕の動脈と静脈をつなぎ合わせて静脈に多くの血が流れるようにシャントを作ります。治療は週に3回程度、医療機関で行います。1回の透析にかかる時間は4時間程度で、治療中は安静にしていなければなりません。
透析治療は、長期にわたって続けることになります。自分や家族のライフスタイルを考慮しながら、主治医とよく相談した上で選択することが大切です。
当院のエコー検査
当院は透析治療にエコー診断装置を導入し、シャント手術でつないだ血管の状態をチェックしています。エコーは検査に伴う痛みや身体への悪影響がない優れた検査方法ですので、腎臓、肝臓、膵臓、心臓、そのほかの臓器、頚部(甲状腺、副甲状腺)の検査にも活用しています。心臓エコー検査では心機能評価や心臓弁膜症、血栓の有無に加えて、心房や下大静脈の大きさを測定することにより、ドライウェイト(※)を調整する参考になります。
※ドライウェイトとは、体の中に余分な水分が溜まっていない時の体重で透析終了時の体重のことを言います。